こんにちは!トレーナーの中沢聖二です^^
「腕が上がりづらい」という方は、多くの場合”肩関節を内旋させる筋肉”をストレッチすることで解消できます!ぼくの経験上です。
今日はその理由とお客様のビフォーアフターを紹介します。
肩関節の内旋=腕が内側に捻じれることです。
目次
肩関節を内旋させると腕が上がらない
腕を上にあげるときは、「胸を張る」「肩甲骨を引き下げる」必要があります。
肩関節が内旋すると、「背中がまるまる」→「首がすくむ」という連鎖が起こります。これによって腕がスムーズに上がりづらくなってしまいます。
わざと肩関節を内旋させてやってみるとわかりやすいと思います。↓
- 普通に立ちます
- わざと手の甲が前に向くように腕を捻じります(これが肩関節の内旋)
- そのまま手を上げていきます
- このまま無理に手を上げようとすると、腰が反ります
肩関節を内旋させる主な筋肉
肩関節を内旋させるときに使う主な筋肉は「肩甲下筋」「大胸筋」「広背筋」「大円筋」の4つになります。それぞれの筋肉について特徴を解説します。
肩甲下筋
肩甲下筋は肩甲骨の内面から上腕骨の小結節という部分に付く筋肉です。後ろ下にある荷物を取るときや、ズボンの後ろポケットに手を入れるときなどに肩甲下筋が関係してきます。肩甲下筋の働きが悪くなると、日常生活のさまざまな場面で支障をきたしやすくなります。
大胸筋
大胸筋は前胸部に位置する厚い扇状形の筋肉です。日常生活ではモノを押したり、うつぶせの状態から上半身を起こす際に関与する筋肉です。大胸筋の柔軟性がなくなると肩関節が前方に引っ張られ、姿勢が悪くなってしまいます。
広背筋
広背筋は、骨盤・脊柱と上腕をつなぐ筋肉です。肩関節の内旋に加え、内転・伸展といった動作にも関与します。広背筋を鍛えると腕が上がりやすくなるだけではなく、「くびれができる」「姿勢が改善される」「代謝がUPする」などのメリットがあります。
大円筋
大円筋は、脇の下に位置する肩甲骨から上腕骨へとつながる筋肉です。「広背筋の小さなヘルパー」と呼ばれることもあり、日常生活ではドアノブを引っ張る際などに使われる筋肉になります。
”肩を内旋する筋肉”パーソナルストレッチ before・after
先日のお客様のbefore・after
とくに左肩が上がりづらいとのことでした。
①仰向けで両腕を上げていただきました。左側が上がっていないのがわかります。
②次に左側のみ、肩を内旋する筋肉にアプローチ。右よりも上がるようになりました!
③右側にも同様にアプローチ。両肩しっかり腕が上がるようになりました!
「肩が上がりやすくなってスッキリした」と喜んでいただきました^^
デスクワーク・車の運転・家事・育児・スマホ etc…
日常生活で「体の前で作業する」という動作が長くなると、その姿勢が定着してしまいます。意識しなくてこの姿勢になってしまいます。
マメなストレッチで「腕が上がりづらい状態」をケアして、四十肩や肩の痛みを解消していきましょう!
肩を内旋する筋肉のストレッチ
ここからは肩を内旋する筋肉のストレッチを3つご紹介します。無理のない範囲で、自分のペースを意識して行っていきましょう。継続的に行っていると、腕が上がりやすくなりますよ。
振り子体操
振り子体操は、肩甲骨と上腕骨の関節運動を円滑にするのに効果的なストレッチです。
- 上半身を前屈みにして、片手をテーブルや椅子の上に置きます。
- もう片方の手を重力に逆らわないように”だらん”と垂らし、前後左右にゆっくりと手を振ります。このとき、腕の力のみで振ってはいけません。
- 余裕があれば肩・腕全体を使って円を描くようにゆっくりと回していきます。ペットボトルやダンベルなどを持って行うと、さらに強い負荷をかけることができます。
肩甲骨はがしストレッチ
肩甲骨はがしストレッチを行うことで、硬くなった肩回りの筋肉をほぐすことができます。また血行促進にも良い効果が期待できるでしょう。
- うつ伏せの状態になり、体全体の力を抜きます。
- 両腕を頭の上に向けて、真っ直ぐ伸ばします。
- ひじを少しずつ背中に引き寄せ、肩甲骨を動かします。呼吸は止めないよう意識しましょう。
大胸筋を鍛える”ひねりストレッチ”
このストレッチは大胸筋に効果的です。簡単にできるため、仕事の合間時間などに行うのも良いでしょう。
- 真っ直ぐに立ちます。脚は肩幅程度に広げましょう。
- 片方の手を斜め45度後ろに下げます。
- 後ろに下げた状態で、腕を左右に5回ずつひねります。痛みのない範囲でひねりましょう。
- もう片方の腕も同様にひねります。
まとめ
長時間に渡ってデスクワークをしたり、スマートフォンを触っていると肩周辺の筋肉が硬くなってしまいます。姿勢が悪くなるだけではなく、思うように腕が上がらなくなったり、少しのことで肩を痛めてしまう可能性があるため注意が必要です。
今回ご紹介したストレッチを参考に、定期的に肩関節をほぐしてあげましょう!